伝統が根づくベルクハイム


ベルクハイムは、フランス・アルザス地方のワイン街道沿いに位置する中世の町です。オー・ケニグスブール城の麓にあり、アルザスワインの中心地にあたります。
1312年にベルクハイムは「自由都市」として認められ、ワイン取引を中心とする独自の文化と自治の基盤を築きました。
ユーグ家のワイン造りの歴史は1606年に始まり、400年以上にわたりアルザスの地で受け継がれてきました。1760年より家業として本格的にワイン造りを開始して以来、ユーグ家はアルザスワインの品質と個性を世界中に届けることを使命としてきました。現在の当主、フランソワーズ・ユーグ(マルセルの娘)は14代目にあたり、その伝統を守りながら新たな価値を創り続けています。
ワイン造りには最新の醸造設備も取り入れており、「伝統」と「革新」の融合こそがユーグ家が誇る上質なワインの礎となります。これにより、A.O.C.(原産地統制呼称)として正式に認定された高品質ワインを提供しています。
希少なアルザスのシャルドネを使用


マルセル・ユーグのクレマン・ダルザスに使用されるシャルドネは、ベルクハイム村でのみ収穫されたものを使用しています。シャルドネは1950年代にアルザスでの栽培が始まったと言われており、シャンパーニュに通じるようなフレッシュでエレガントなスタイルを目指す中で注目されてきました。シャルドネを使用することで、きめ細かい泡立ちと繊細な口当たりを引き出すと同時に、柑橘類、リンゴ、白い花を想わせる芳香がワインに複雑さと洗練された印象を与えます。
マルセル・ユーグでは、まさにこのシャルドネの特性を活かし、ガストロノミックなスタイルのクレマンに仕上げています。現在、アルザスにおけるシャルドネの栽培面積は約250ヘクタール、全体の1.6%に過ぎず、その希少性と高品質ゆえに最高級クレマンの構成品種として高く評価されています。
クレマン・ダルザスの醸造について

マルセル・ユーグのクレマン・ダルザスは、アペリティフから食中酒まで幅広いシーンで楽しめるスタイルに仕上げられています。醸造はシャンパーニュ製法、ステンレスタンクで発酵後、瓶内二次発酵を行います。24ヶ月間の長期瓶内熟成により、繊細で持続性のある泡と、複雑で深みのある味わいが形成されます。
また、リキュール・デクスペディションには、エノロジストであるマルクスがブレンドした、古いゲヴュルツトラミネールのマールやMCR(精製濃縮マスト)を使用。この特製リキュールが、マルセル・ユーグ独自の芳醇な余韻と奥行きをもたらしています。