ホール・ランチ

Hall Ranch

国・地域

アメリカ カリフォルニア

story

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急成長する“パソ・ロブレス”のサスティナブルワインです。
「ホール・ランチ」の哲学は、パソ・ロブレスの人々の生活様式に浸透する
カウボーイ文化、パイオニア精神、農業のルーツを紹介するワインを造ること。

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頭角を現す「パソ・ロブレス」

サンフランシスコとロサンゼルスのちょうど中間で、サン・ルイス・オビスポ・カウンティに位置する“パソ・ロブレス”は、北カリフォルニアの洗練と革新と南カリフォルニアの遊び心に溢れたエネルギーが融合している場所です。同地は温泉で有名ですが、農業の町としても長い歴史を持ち、かつてはカリフォルニアの中でも有数の牧畜地でカウボーイ達が活躍していました。その昔ながらの農業の労働倫理を応用し、大麦、アーモンド、オリーブオイル、そして現在はワイン造りが盛んです。


パソ・ロブレスでのブドウ造りは1790年代後半にこの地に来たスペインの宣教師によって始まり、1882年に初めて商業用ワイナリーが設立されました。禁酒法が廃止された1933年以降、多くのワイナリーが出現し、1983年にAVAとして認定され、1990年代にはカリフォルニアの重要なワイン生産地として急成長しました。同地の日中は暖かく夜は涼しい環境は、ブドウを栽培するのに理想的な気候です。カベルネ・ソーヴィニヨンなどの主要品種の他、ジンファンデルやスペイン・イタリアの土着品種、フランス・ローヌ地方の品種など、60種類を超えるブドウが栽培されています。現在、約200社程のワイナリーがあり、プレミアムワインの産地として注目されています。

Old Westのレガシーとサスティナブルを大切に

ホール・ランチは、1990年代初頭にホール・ファミリーによって植樹されたワイナリーです。150エーカー(東京ドーム約13個分)のブドウ畑を所有し、表彰歴などを誇るワインを生産しています。ワイナリーの哲学は、パソ・ロブレスの生活様式に浸透するOld West(西部開拓時代)の古き良きカウボーイ文化、パイオニア精神、農業のルーツを維持し、それを紹介するワインを造り続けることです。


パソ・ロブレスAVAには30以上の土壌が存在しますが、ホール・ランチの畑は石灰質土壌です。この土壌の7.4~8.6という高いpH値は、カリフォルニアの他のブドウ栽培地域にはない象徴的なものです。畑は持続可能な農法で栽培しています。具体的には、点滴灌漑、カバークロップ、IPM(Integrated Pest Management)を取り入れ、土壌の耕作を最小限に抑え、定期的に除葉し、ブドウ樹の活力を維持します。さらには、ブドウ畑の保護のため、畑内での車のスピードを制限するなど、畑の管理は徹底されています。

*点滴灌漑:1滴ずつ水を与えて、適切で厳密な水分管理が行える灌漑方法。
*カバークロップ:緑肥、被覆作物。土壌浸食の防止や土壌への有機物の供給などが目的。
*IPM(総合的病害虫・雑草管理):農薬だけに頼らず様々な防除技術を組み合わせ環境への悪影響を低減する方法。

偉大なワインは偉大なブドウ畑から

ホール・ランチのワインメーカーは、パソ・ロブレスのアイデンティティを支え続けるOld Westのレガシーと農業のルーツを愛する情熱的な若いワインメーカー、アマンダ・ゴーターが務めています。アマンダは、“偉大なワインは偉大なブドウ畑から生まれる ”という理念に基づき、ブドウ畑での作業を大切にし、収穫期には選果を確実に行います。一方で、醸造に於いては人為的介入は最小限のアプローチを採用していますが、自身の醸造技術を向上させるための新しい方法は常に探求し組み込んでいます。


アマンダは、カリフォルニア大学デービス校でワイン醸造を学び、生物学の学位を修めました。2013年からワイン造りのキャリアをスタートし、パソ・ロブレスを代表する “ロバート・ホール・ワイナリー”(ホール・ランチの兄姉ワイナリー)のシニア・ワインメーカーであるドン・ブレイディの下でトレーニングを積んできました。

2016年、同ワイナリーのアシスタントワインメーカーになり、2019年にワインメーカーに昇格、現在はホール・ランチと兼務しています。ワインに向き合う時間以外は、ガーデニング、旅行、料理、ライブミュージックを楽しんでいます。