アーネスト・ヴィンヤーズ

Ernest Vineyards

国・地域

アメリカ カリフォルニア

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職人技でワインを造る、ソノマ・コーストのブティック・ワイナリー。
アーネスト・ヴィンヤーズの“サイト・スペシフィック”なワインは、
ウエスト・ソノマ・コーストのDNAとテロワールの多様性を誠実に表現します。

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「サイト・スペシフィック」なワイン

アーネスト・ヴィンヤーズは、トッド・ゴトゥラ、エリン・ブルックス夫妻が2012年に設立したワイナリーです。ワイナリー名は、トッドのロールモデルだった祖父の名の「アーネスト」にしました。ラベルの肖像画は、プロのアーティストだった祖母が描いた、夫妻の家に飾っている祖父アーネストの肖像画に着想を得ています。これは、二人の人生に深く関わる人々や場所を象徴しており、誰もが持つ大切な存在を表現しています。

彼らは自らのワインを「サイト・スペシフィック」と表現します。“芸術作品が特定の場所に帰属する性質”を示す美術用語で、“その場所に帰属する作品、あるいはその性質や方法”を意味します。
2022年5月にAVAに認定された“ウエスト・ソノマ・コースト”を拠点とし、所有またはリースしている畑はトータル約20エーカーです(東京ドーム約1.7個分)。全てオーガニック農法でブドウを育てています。“アメリカで最も新しく、最も冷涼なAVAのひとつ“と呼ばれるこの産地ゆえに、ブドウ畑の約半分はとても冷涼な気候に在ります。彼らのサイト・スペシフィックなワインは、この気候とテロワールの多様性を見事に表現しています

“ブルゴーニュ”スタイルを目指して

アーネスト・ヴィンヤーズのアプローチは、気候やテロワールと同様に“スタイル”も重視しています。彼らはブルゴーニュワインを好んできたので、ブルゴーニュのようなワインが造れるブドウ畑を常に探しています。そして、理想的な畑を見つけたら、そこから高い酸度で、アルコール度数を抑えたワインを造ります。また、オーク樽の影響は最小限に抑えています。

「高い酸度、低いアルコール、最小限のオーク樽」、この3つの要素の完璧なバランスが重要と考えているからです。彼らは今日のアメリカワイン産業を支配している濃厚なスタイルには関心を持っていません。その様なスタイルを好む飲み手にとっては、自分たちのワインはエッジを欠いているのかもしれないと考えています。一方で、同時にそれを“エレガンス”と呼ぶ人がいることを誇りに思っています。彼らが追求しているのは、あくまでもバランスの取れた滑らかな味わいなのです。

また、アーネスト・ヴィンヤーズが大切にしているもう一つの理想は「Value(バリュー)」です。素晴らしいワインは誰もが楽しめるものでなければならないと信じています。彼らの使命は、公正な価格で最高のワインを提供することだと考えています。

志を同じくする仲間と共に

夫妻でワイナリーのあらゆる仕事に対応しますが、ワイン造りはジョセフ・ライアンに任せています。アイオワ州の農場で生まれたジョセフは、ニューヨークの音楽院に進み、レストランで働いている時にワインと出会いました。その後始めたソムリエの仕事が、彼が人生において真の情熱を注ぐことになるワイン造りへの道に誘いました。彼はロシアン・リヴァー・ヴァレーの家族経営ワイナリー「ポーター・クリーク」のアシスタントワインメーカーとして10年間経験を積み、更に「フラワーズ・ワイナリー」のディレクターも務めました。

このブルゴーニュワインを手本とする二つのワイナリーで、ヨーロッパのワイン造りの精神を習得し、 優れたワインはテロワールの産物だと考えるようになりました。土壌の特質について造詣を深めたジョセフは、ブドウ畑の作業では注意深く意識的な作業を基盤としていますが、一方で醸造では、できる限り自然に任せる“最小限の介入“だけをします。

夫妻は、2017年にソノマ・カウンティ北部にテイスティングルームなどを兼ね備えた共同醸造所「Grand Cru Custom Crush(グラン・クリュ・カスタム・クラッシュ)」をオープンしました。彼らと志を同じくする厳選した小規模生産者を集め、ソノマのワイン造りの発展を共に目指しています。